川崎学園 創立50周年記念誌
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144ヒポクラテスの木3度目の移植で根付いた学園の象徴の木 附属病院正面玄関前の庭園に植えられている一対の木 ――  「プラタナス」。 「プラタナス」は、「スズカケノキ科スズカケノキ属」の種の総称で、実がたくさん集まって4~5 ㎝の球状(集合果)となり、その球の3~5個が1つ軸に垂れ下がる様子が木に鈴を吊るした様に見えるため、和名では「鈴懸(すずかけ)の木」と言います。 「プラタナス」の原木は、医聖といわれる古代ギリシアの医師ヒポクラテス(紀元前5世紀)の故郷コス島の町の広場にあります。この原木の木陰でヒポクラテスが弟子たちに医学・医術や医の精神を説いたといわれることから、別名「ヒポクラテスの木」と呼ばれています。 川﨑祐宣先生は、「ヒポクラテスの会」会長に苗木の移植を希望し、中央病院(現日本赤十字医療センター)から移植しました。祐宣先生自ら移植する場所を選び、1980(昭和55)年に2回移植を試みましたが根付かず、1981(昭和56)年に3度目の移植でやっと根付きました。 現在は2本とも大きく成長し、病院や学園を訪れる人や道行く人々をそっと見守っています。Kawasaki Gakuen Episodes

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