川崎学園 創立50周年記念誌
49/244

Since 197川崎医科大学47「学報」の変遷 川崎医科大学への篤志献体団体“くすのき会”は、開学から4年後の1974年に発足した。当時は献体に対する社会的理解が不十分で、解剖学教育のための解剖体の確保が困難な時代であったが、初代理事長川﨑祐宣が率先して大学を挙げて支援し、会の発足が実現した。その後、篤志献体活動は軌道に乗り今日に至っている。会員は岡山県内在住者を中心とし、発足以来の入会者は延べ4,449人、献体数は3,054体に上る(2019年1月末現在)。毎年5月にはくすのき会総会と「解剖体献体慰霊祭」を行い、ご遺族、会員、教職員、そして解剖実習を学んだ学生約300人が参列する。慰霊祭当日は、学生は会員との昼食会で対話し、さまざまな思いを受け止め、ご献体への感謝の意と医の心を強くし、良医への決意を新たにする。なお、自らも会員登録第1号となっていた川﨑祐宣は1996年6月2日に逝去し、遺体は医科大学に献体された。「くすのき会」~医学教育への尊い貢献~追悼の言葉を述べる学年代表(2学年)。その他に、6学年と一部3学年が参加している。献花を行う学生たち2015(平成27)年 4月 中央研究センター統合2016(平成28)年 4月 IR(Institutional Research)室設置 6月 G7 倉敷教育大臣会合応援事業 「倉敷教育シンポジウム 2016 in 川崎学園」開催2017(平成29)年 3月 女子学生寮リニューアル2018(平成30)年 4月 男子学生寮リニューアル 4月 大学院在職進学制度開始2019(平成31)年 3月 川崎学園総合体育館リニューアル2019(令和元)年12月 現代医学教育博物館リニューアル2020(令和 2)年 3月 女子学生寮増築棟竣工 くすのき会慰霊碑建立(2015年5月10日)「倉敷教育シンポジウム2016 in 川崎学園」(2016年6月) 「学報」は主要行事や人事異動等、学内の動きを周知するために開学当初より発刊。2015年からは「学生に近い記事を」と編集方針を変え、学生の部活動、学園祭や留学の体験記、新任教員挨拶や教室紹介等、豊富な内容を写真とともに掲載している。 教員の研究業績を掲載する「学報(号外版)」も継続して発行している。第1号1970年第130号2019年第101号2004年 教育陣は「教育する知識の内容と質、および教育法を学生の質に即応させて工夫する」ことを銘記し、「どの大学にも最良のものとして通用する特定の教育内容や教育方法がない」ことを認識しなければなりません。「教育の知識内容を絶対必要な本質的コアに集中し、味をつけてわかりやすく。教育内容を盛沢山にし消化不良に陥らせない工夫。良い学生には一段上の知識に憧れるよう講義を刺戟的に」これこそ教育の腕前の見せどころです。(川崎医科大学学報第65号 昭和62年1月15日発行より抜粋)柴田  進 三代学長(1979年4月~1989年3月)思かわらぬ  い

元のページ  ../index.html#49

このブックを見る