川崎学園 創立50周年記念誌
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 川崎医科大学附属病院は、「この松島に医科大学を中心として、一大メディカルセンターを創設したい」との、創設者川﨑祐宣の念願の一環として1973(昭和48)年に開設、診療を開始した。医科大学と同じ場所に理想的な附属病院を創設することは、新しい医学教育にとっても不可欠であり、医科大学に続き開学された医療短期大学はもとより、将来開学されるすべての医学教育機関の実習病院としての役割も持っていた。 開設以来のゆるぎない病院理念は、「医療は患者のためにある」「すべての患者に対する深い人間愛を持つ」「24時間いつでも診療を行う」「先進的かつ高度な医療・教育・研究を行う」「地域の医療福祉の向上と医療人の育成を行う」の5項目。これらの理念のもと、高度救命救急センターの開設、特定機能病院承認、ドクターヘリ事業開始、がんセンター開設、認知症疾患医療センター指定など、すべての判断と行動の基準を「患者が主人公」に置き、温かい人間味あふれる対応で安全で質の高い医療を提供してきた。 これからも、地域の病院、診療所とますます連携を深めつつ、特定機能病院として高度で良質の医療を提供する責務を果たし、安全で安心な医療を提供していく。川崎医科大学附属病院病院長 園尾 博司62―設立の想い―すべての医学教育機関の実習病院としての役割を持ち 「病気を診るのではなく、病人(人ひ間と)を診る」という人間愛を重視

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