学園祭によせて
川崎リハビリテーション学院学院長
ROOTS
川崎リハビリテーション学院
学院長 椿 原 彰 夫
学院長 椿 原 彰 夫
今年の学園祭のテーマには「ROOTS」が選ばれ、「起源」でも「ルーツ」でもない英単語となりましたことは、何か意義深いものを感じます。アレックス・ヘイリーの著作「Roots」の影響によって、わが国でも「君のルーツは?」という質問がひととき流行りましたが、私たちは兎角、「○○地方の足軽です」というふうにひとつの答えを用意しがちです。しかし、「ROOTS」が複数形であることを考えるとき、私達はある特定の存在から生まれてきたのではなく、多くの人々や環境に影響を受けて成長していることに気づくでしょう。たとえば親類であったり、友人であったり、恩師であったり、あるいは犬や猫、都会、田園、海、山、星など、地球上のさまざまな要素が人間形成には重要というわけです。本年度の学園祭の開催に当たりまして、自分に良い影響を与えてきたROOTS が一体どういうものであったのか、これからはどのような因子を取捨選択すべきであるのか、障害者を含む他者に対して何を与えることができるのかについて、熟考されては如何でしょうか。
川崎学園創立40周年という記念すべき年の学園祭が盛況な行事となりますようお祈り申し上げますとともに、学園祭の成功に向かって準備に携わって来られた学生ならびに教職員の皆様に心から敬意を表します。