学園祭によせて

第49回 川崎学園祭へよせて

学校法人川崎学園理事長川﨑 誠治

 さわやかな風が吹き、秋の声が聞こえる美しい季節となりました。
 昨年度の学園祭は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、学園内関係者(学生及び教職員)のみの参加に限定した形での開催となりました。今年度は、4年ぶりに一般の方にもご参加いただける運びとなり、第49回川崎学園祭を盛大に開催できますことを大変喜ばしく思います。
 さて、今年度の学園祭のテーマは「雲外蒼天うんがいそうてん」です。「雲の上は晴れ」という意味とともに、「困難の先には明るい未来がある」ということを表しています。晴れ渡った明るい未来にたどり着くため、学園祭に関わる全ての学生・教職員が協力し合い、目の前の困難や課題を乗り越え、一生の思い出に残る学園祭にしようという思いが込められています。
 学園の理念「人間ひとをつくる 体をつくる 医学・医療福祉学をきわめる」のもと、創設者である川﨑祐宣が必要性を説いた「医療福祉」をさらに充実させるべく、学園一丸となり、学園祭を通して人と人とのつながりを大切にし、これからも地域社会の皆様に貢献してまいります。
 川崎学園の学生と教職員が一致団結して、統一テーマ「雲外蒼天」にふさわしい学園祭となるよう願い、ご挨拶とさせていただきます。

「雲外蒼天」に寄せて

川崎医科大学学 長砂田 芳秀

 今年の学園祭テーマ「雲外蒼天」という文字を見て、以前、アメリカでの学会へ行く飛行機から見た景色の記憶が甦りました。空港を出発する時は生憎の天候でしたが、離陸してどんより垂れ込めた雨雲を突っ切ると、そこには引き込まれるような深いコバルトブルーの空が広がっていて、その美しさに感動しました。
 全世界がコロナ禍に苦しんだこの3年は、まさしく陰鬱な曇天が続いていたような気分で過ごしていました。新型コロナウイルス感染症が5類相当になって、私たちの生活もようやく雲の隙間から青空が覗けるようになって来ました。
 キャンパス内でも対面講義が再開され、クラブ活動の制限もなくなり、以前のような活気を取り戻しつつあります。今年の学園祭もほぼ従来通りに開催されることになりました。学生の皆さんはこれまで抑えられていたエネルギーを解放し、美しいコバルトブルーの雲外蒼天に向けて飛び立ってください。
 最高の学園祭になることを期待しています。

雲外蒼天を理解する

川崎医療福祉大学学 長椿原 彰夫

 COVID-19による感染蔓延に十分な対策を講じたうえで学園祭が開催できることとなり、大変喜ばしく存じます。学園祭の準備にご尽力を賜りました学生ならびに教職員の皆様には、心から感謝申し上げます。
 本年度の学園祭のテーマは「雲外蒼天」と決定されましたが、決して、じっと待っていれば青い空が見えるという意味ではありません。雲という障壁を乗り越えるためには、努力と忍耐が不可欠です。
 我が国の少子化と大学全入時代の到来の結果、勉学なしに楽しみのみを大学生活に求める受験生が増えたと、世間では伝えられています。本学園では、すべての学生にとって医療福祉関連の資格取得が必須ですので、言うまでもなく勉学を怠ることはできません。人によっては苦学が必要かもしれませんが、その勉学の結果が患者さんや障がい者を救うことに繋がっていくことを十分に理解して欲しいと願います。
 学園祭は、医学や医療福祉学の将来を語り合う絶好の機会でもあります。人類の幸福を願う本学園に相応しい学園祭となりますことを、心から期待申し上げます。

明るい未来へ

川崎医療短期大学学 長秋山 祐治

 皆さんが待ち望んでいたコロナ禍以前に近い形での学園祭がいよいよ戻ってきました。対面でより多くの友人や家族を迎えて、日頃の活動の成果を発表できる貴重な機会となります。講義や実習の合間に集い、慣れない準備活動に尽力いただいた実行委員会のメンバーを始め関係者の皆様に感謝申し上げます。
 医療短大は岡山キャンパスに校舎棟を移行して一年半が過ぎましたが、学園祭で他施設の学生と交流できることを学生・教職員一同楽しみにしていました。ぜひ心を一つにして盛り上がりましょう。
 今年のテーマは「雲外蒼天」です。コロナ禍では様々な行動制限を強いられ、もやもやとした雲を心のなかに拡げてきたかもしれません。しかし皆さんはそれを乗り越えたり、吹き飛ばしたりする力も手に入れてきたと思います。多くの仲間とともに、困難の先の明るい未来へ向けて、雲の上にある晴れ渡った空のような清々しい気持ちで学園祭を楽しみましょう。

「雲外蒼天」
-前向きに生きる-

川崎医科大学附属高等学校校 長竹田 義宣

 令和5年度(第49回)川崎学園祭の開催おめでとうございます。
 生坂地区にある附属高校は、建学の理念「人間をつくる 体をつくる 学問をきわめる」を大切にしながら、将来の良医を目指す人材の育成に取り組んでいます。10月21日(土)の学園祭1日目に「文化発表会」を開催し、授業、クラブ活動、生徒会活動の成果を発表します。
 今回の学園祭のテーマは「雲外蒼天」ですが、書道クラブのパフォーマンスの作品も「雲外蒼天」です。これは偶然一致したもので、クラブ員が、作品について四字熟語で検討し、いくつかの候補の中から話し合いで決めました。決め手は、「前向きさ」だったそうです。後日、生徒たちは学園祭テーマと一致していることを知り、「医科大学をはじめとする学園と高校との繋がりを感じた。より一層気持ちを込めてパフォーマンスしたい」と意気込んでいます。このような気持ちは本校の生徒・教職員に共通しているように感じます。学園祭を通して、「前向きに生きる」機運がより一層高まることを期待しています。
 最後に、準備や調整にお世話になった関係の皆様に心から感謝申し上げ、ご挨拶とします。

学園祭テーマ「雲外蒼天」によせて

川崎リハビリテーション学院学院長花山 耕三

 世界中に影響を与えた新型コロナウイルスは、その流行が収まったとは言えないものの一段落し、世の中はさまざまなことを取り戻しつつあります。いわゆるポストコロナ、ウィズコロナです。そして、感染症は人と人が近づくことを妨げましたが、また人が集うことができるようになってきています。今年のテーマは「雲の上には晴れた空がある」という意味とのことです。今はまだ雲がすっかり消え去ったとは言えませんが、晴れた空に向かって皆さんの力を結集していただき、そのエネルギーで雲も霞むようであってほしいと願います。
 準備、運営に携わった皆様のご尽力により、開催に至ったことに敬意を表するとともに、参加する皆様とともに有意義な学園祭を創り上げていただくことを期待します。第49回川崎学園祭の成功をお祈りします。