医学医療は患者さまのためにあり、
医学医療のために患者さまがあるのではない。
医師は患者さまのためにあり、
医師のために患者さまがあるのではない。
病院は医師が患者さまにサービスする場所であり、
主人公は患者さまである。
私は、生業を医に求めて病院を開き、多くの患者を得た。従って体や心に障害を持つ不幸な子供と老人に接する機会が多く、当時の社会事情からみて、私の力で何とかしなければという止むに止まれぬ気持ちを抱くようになった。
私は、青年時代から、老後に理想的な社会事業をやろうと思っていました。私のすることは基盤だけだが、基礎さえできれば、協力者ができて、立派なものにしてくれるでしょう。今の私の病院も、従業員みんなの力で軌道に乗り、なんとかやりくりして資金を旭川荘に回すこともできる自信がついたので着手することとしました。丁度私はいま50歳。10年計画というのも、まだ10年は私が健康だと思うからです。むろん、理解ある皆さんの協力なくて、私一人でできることではありません。